【制作記】「1/60 レーバテイン MIXING」デカール&ウェザリング(4)
はじめに
前回塗装したレーバテインですが、今回はデカール貼付けとウェザリングの様子をお届けします。
キレイに塗装したレーバテイン君ですが、しっかりと汚してやりますよ!
汚されるのはAS(アームスレイブ)の宿命ですな(笑)
今回の記事は、下記目的の方にご参考になると思います。
・デカール貼付け方法について参考にされたい方
・デカールの配置や色を参考にされたい方
・ウェザリングの方法を参考にされたい方
本記事ではデカールやウェザリングの位置や色等、デザインの仕方について記載しています。
しかし、決めつける訳ではなく、あくまでもアマチュアモデラーの一意見なのでご留意下さい。
制作対象によって変えることもありますしね!
それでは本編をどうぞ!
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デカール貼付け
水転写デカールの貼付け方法
我流になりますが、水転写デカールの貼り方手順は下記の通りです。
上記動画と合わせてご参考下さい。
①デカールを水に浸けて、デカールを台紙から浮かす(動画外)
②貼付け位置にマークセッターを点付け
→水分を含ませることで、パーツ上で位置を調整できる様になる
③先を尖らせた爪楊枝で、デカールを台紙からスライドさせる
→ピンセットで貼り付ける方法もあり
④綿棒で余分な水分を取る
→後工程での位置決めをしやすくなる
⑤先を尖らせた爪楊枝でデカールの位置を調整
→水分が多すぎるとデカールが浮いて調整しにくいので、適度な水分量で行う
→大判デカールの場合は、破れない様にソフターが入っていないデカールのりや水を使う
⑥フィニッシュマスターを転がして、デカールを密着させる
→大判デカールの場合は、平筆を使用すると破れにくい
デカールを水に浸ける方法ですが、ボクは「プラモ向上委員会 デカーリングQuickトレイ」を使用しています。
特殊なスポンジが使用されているため、デカールを長時間置いても乾きにくい上にのりが流出しにくいです。
このトレイを使用してから貼付け効率が各段に向上しました!
まあ、スポンジだけ売って欲しい気持ちはありますが(笑)
【定価】¥1,480(税込み)
デカールのカラー選択
デカールのカラーは下記を使用しています。
白下地:レッド
赤下地:ホワイト
茶・本体グレー下地:ライトグレー
銃器:オレンジ、オレンジ×グレー
ワンポイント:シルバー、ホログラムシルバー
本体ですが、デカールと下地の明度差が近づく様に赤と茶・グレーでデカールカラーを変えています。
茶にホワイトだと、そちらの方が目立つ気がしたので。
銃器は注意の意味を強調する点、色が映える点からオレンジを使用しています。
また、全体的にカラーリングが単調になりやすいので、オレンジ×グレーのツートーンカラーのデカールも使用しています。
そして、レーバテインは「ラムダ・ドライバ」なる特殊な機能を備えているため、関連しそうなパーツはシルバーやホログラムシルバーのデカールも使用しています。
大判デカール貼付け
デカールの貼付けですが、デザインの主となる大判デカールから貼り付けていきます。
コーションデカール類はあくまでも賑やかしだと考えていますが、大判デカールは明確なメッセージ性を持っていますからね!
肩のナンバーデカールは初め大きいものを貼り付けていましたが、個人的に違和感を感じました。
そこで、ひと回り小さいデカールに変更しています。
やはり、適度な余白がある方がいいですね~
ちなみに、コーションデカールは後から貼り付けたタイプの使用頻度が高いため、横長のデカールを使用していました。
しかし、余白詰め詰めで違和感があったので、結局貼り直しています。
余計なケチ心で貼り付けるデカールを選んではダメですね(汗)
妖精の羽はデカールを重ねるため、下になるデカールを貼付け後、ツヤ有りクリアで保護しています。
これで重ねる際も気にせず貼付けができます!
当初はラインデカールを貼り付けることは考えていませんでした。
しかし、Twitterのフォロワーさんの作品からインスピレーションを頂き貼り付けることにしました。
たくさんの方の作品を拝見させて頂くのは、刺激をもらえていいですね~
アルファベットや数字デカールは、「ハイキューパーツ TRデカール」を使用しています。
ちなみに、「ARX-8」はレーバテインの型番になります。
ミスリルの部隊紋章は売っていませんでしたし、自作するのも塗装するのも大変なので、型番推しにしました(笑)
【定価】¥600(税込み)
コーションデカール貼付け
設定を意識した貼付け
コーションデカールの貼付け位置ですが、まずは設定的に意味のありそうな箇所に貼付けをしていきます。
一例として、下記の様な位置に貼り付けています。
・可動部で挟まれそうになる位置
→可動部の端と端や、関節部の端等
・他のパーツとの接続部
→パーツのジョイント穴等
・デカールに記載されている意味に近い位置
→「BLAST AIR」であれば排気口等
散弾砲はストックが可動するため、各部に挟まれ注意をイメージしたデカールを貼っています。
デモリッション・ガンにも接続部があるので、接続位置を示す様なデカールを貼り付けています。
デザインを意識した貼付け
デカールの貼付けですが、設定のみをイメージして貼り付けている訳ではありません。
一通り意味のありそうな箇所に貼り付けた後は、デザインを意識して貼り付けています。
デザインを意識した貼り付けですが、デカールや他のディテールを線で結び、パーツ形状に合わせてバランス良く配置されることを意識しています。
コーションデカールは、デザインのメインではなく賑やかしだと考えているので、密集させるよりもバランス良く配置した方がいいのかな~と考えています。
デザインに正解はないと思いますけどね(笑)
デカールの角度ですが、直立時に平行となる角度で貼り付けています。
コーションデカールは整備する際の目印だと考えているので、整備する場面をイメージするのもよいと思います。
設定的に、整備する際のポーズは土下座ポーズですけどね(笑)
個人的に、変な角度になってしまうと思ったのでやめました(笑)
使用したコーションデカールは、「ハイキューパーツ 1/144 RB01コーションデカール」「ハイキューパーツ 1/144 RB03コーションデカール」を使用しています。
【定価】¥680(税込み)
デカール保護
次の工程でスミ入れやウェザリングを施すので、クリアで保護します。
ドライブラシ等をするとデカールの段差が目立ってしまうことも考えたため、2000番手のヤスリで研出しも行っています。
研出しは趣味の領域ですけどね(汗)
マスキング段差も軽減できないかと思いましたが無理でした。
残念(泣)
スミ入れ
ウェザリングでパーツ全体のウォッシングやフィルタリングをしないので、事前にスミ入れをしました。
スミ入れに使用した色は下記の通りです。
白下地:「タミヤ スミ入れ塗料(グレイ)」
赤下地:「タミヤ スミ入れ塗料(ブラウン」
茶・グレー下地:「タミヤ スミ入れ塗料(ブラック)」
スミ入れをしているときに思い出しました。
スジ彫りの彫り直しをあまりしていなかったことを・・・(汗)
まあ、今回の作品はスジ彫りメインではないのでいいでしょう(笑)
【定価】¥396(税込み)
ウェザリング
ウェザリングの順番ですが、下記を意識して塗装しました。
・表現する破損、汚れの重なりを意識して順番に塗装
例)塗装剥げ→サビ→砂ぼこり→影(光の影響)
破損表現(リュータ等による削れ等)があればそちらを先に施します。
しかし、レーバテインは「ラムダ・ドライバ」と呼ばれる特殊な力を持っており、不意打ち以外で大きな破損を受けにくいです。
そこで今作は、派手な破損表現は施さずにちょっとした塗装剥げや砂ぼこり等の汚れに留めることにしました。
汚したい気持ちを抑え、少しずつ汚していきます!
当初、修正をしやすくするためにツヤ有りトップコートのまましていました。
しかし、作業を進めるうちに汚れが落ちていくはめに・・・(汗)
結局、「GX114 スーパースムースクリアー(C)」を吹き付け直しました。
やはり、半ツヤ消しかツヤ消しを吹いてからの方が無難ですね(汗)
実際の作業内容は次の通りです。
ドライブラシ
まず、今回のウェザリングで最も下になる塗装剥げをドライブラシで表現します。
ドライブラシをする前に、ポージングを行い擦れそうな部位を確認します。
決して、ブンドドして遊んでいる訳ではありませんよ(笑)
そして、塗料を付けた筆をキッチンペーパー等にこすり付けることでドライブラシの準備が整います。
このとき、ほとんど塗料が付かなくなるまで擦った方がよいです。
上記写真の状態でも、意外と塗料は乗ってくれます!
ドライブラシですが、金属と塗料の間にある錆止め色を先に塗装しました。
錆止め色には「H17 ココアブラウン(艦底色)(C)」を使用しています。
本来の順番は逆ですが、後から塗装した色の面積が広くなるので、アクセントとなる錆止め色を先に塗装しています。
そして、金属色には「X11 クロムシルバー(T)」を使用しています。
銃器類にもドライブラシをしていますが、こちらは凹凸が多くドライブラシが映えるので、全体的に強めに施しています。
各種塗料による汚し塗装
次に、各種塗料によるウェザリングを施していきます。
今回、ガイアノーツの汚し表現用エナメル塗料を使用してみました。
これらの塗料はそれぞれの汚れっぽいピグメント(顔料)が入っており、簡単に各汚れを表現できる優れものです!
レーバテイン等の第三世代ASには、衝撃吸収剤が蒸発することで高機動による衝撃を緩和するという設定があります。
そこで、脚回りの関節部に「H1 ホワイト(C)」をベタベタと塗付け衝撃吸収剤の付着を表現してみました。
雨水が溜まりそうな部位や、潤滑油がにじんできそうな部位には、それぞれ「GE51 赤サビ(G)」、「GE52 黄サビ(G)」、「GE54 オイル(G)」を使用し表現しました。
レーバテインのスケールが1/60ということを考えると、かなりオーバースケールな表現になります。
しかし、スケールを合わせ過ぎるとぱっと見で何の汚れか分かりませんし、コントラストがはっきりせず模型的な面白みに欠けると考えています。
そこで、使い過ぎないことを意識しながら塗装しています。
まあ、ボクの表現技術が甘いという面もありますが(汗)
【定価】¥385(税込み)
ウェザリングマスターによる汚し塗装
そして、「タミヤ ウェザリングマスター《Aセット》」、「タミヤ ウェザリングマスター《Bセット》」を使用し粉っぽい汚れを表現していきます。
上半身はライトサンドやホワイト(スノー)等の明るい色で、薄っすらとした砂ぼこりの堆積を表現してみました。
下半身、特に足やヒザ回りはサンドやマッド等の暗めの色で、泥汚れの付着を表現してみました。
銃器類には、ススで煤汚れの付着を表現してみました。
ウェザリングマスターは少しずつ乗せていくことができるので、個人的には使いやすいと感じています。
あまり使い過ぎると単調になってしまうので、使い分けが大切ですけどね!
煤やホコリ汚れはガイアノーツのエナメル塗料も使用しています。
しかし、粉っぽい汚れはウェザリングマスターの方が、個人的には使いやすいですね~
【定価】¥660(税込み)
ウェザリングスティックによる汚し塗装
足回りの泥汚れですが、ドライブラシやウェザリングマスターによる汚しでは溝の中まで汚すのは難しいです。
そこで、「タミヤ ウェザリングスティック《マッド》」、「タミヤ ウェザリングスティック《ライトアース》」を使用しています。
ウェザリングスティックはペン形状のためそのまま使う様な雰囲気ですが、個人的には使いにくいです(汗)
そこで、爪楊枝でこそいで使用しています。
足裏の溝にウェザリングスティックを爪楊枝で詰込み、歯ブラシでいい感じになるまで落としていきました。
スティックではなく固形素材と考えると、粉でもなくウェットでもない感じが取り扱い易いですね!
【定価】¥330(税込み)
ウェザリングカラーによるフィルタリング
仕上げに、「WC06 Mr.ウェザリングカラー マルチグレー(C)」を使用し、内もも等の影になる箇所をフィルタリングしています。
出来るだけ薄く塗布し、少しだけ乾燥した段階で拭取ることで調整しています。
ウェザリングカラーは、スミ入れ・フィルタリング・各種汚れ表現と、様々な用途に使用できるのでかなり便利ですね!
【定価】¥418(税込み)
トップコート・その他
トップコート
最後に、ツヤ消しクリアを吹き付けて塗装を保護します。
ツヤ消しには「GX114 スーパースムースクリアー(C)」を使用しています。
スパースムースクリアーは、半ツヤ消しとツヤ消しの間の様な質感で、個人的には上品なツヤ消し!といった感じですね。
困ったらこれ!といった感じですね(笑)
アイセンサのみ、ツヤ有りクリアを筆でちょい塗りしています。
武装類は、がっつりツヤ消しし質感を変えることも考えましたが、面倒になってやめました(笑)
ドライブラシの金属感も弱まってしまいますしね!
おまけ
ウェザリングを施していくにあたり、参考文献として原作を読んでいました。
すると、どうしても印象的な場面を再現したくなり小道具を追加することにしました。
小道具の使い方については、完成報告をお楽しみに!
おわりに
2021年1月から制作が続いていたレーバテインも、とうとう完成しました!
実際は他のプラモデルに手を出していたので、ずっと制作していた訳ではありませんが(汗)
しかし、改めて考えると要所でかなりディテールやデザインに悩んでいました。
そして気付きました。
やっぱりレーバテインが大好きだと!
相当好きじゃないと、こんなに付き合いませんからね~(笑)
次回は待ちに待った完成披露になります!
撮影でレーバテインの魅力を十二分に引き出したいと思います!
それでは皆さんも楽しいプラモデル制作ライフを!
【定価】¥3,960(税込み)