【モデラーの方へ】自身の作品に自信が持てない方・心無い言葉で傷つかれてしまった方へ
はじめに
Twitterを見ていると、ときどきご自身の作品に自信が持てずに悩まれている方や、心無い言葉で傷つかれてしまった方をお見受けします。
その様なツイートを見て、個人的に心を痛めておりました。
そこで、その様な方々へ微力でもエールを送れないかと思い、ボクの意見をまとめてみました。
改めて、今回の記事は下記の様な方々へ向けて書いています。
・ご自身の作品に自信が持てず悩まれている方
・心無い言葉で傷つかれてしまった方
補足しますが、ボク個人の意見を強制するつもりも、特定の個人を攻撃するつもりもありません。
多様な主義・主張はあってしかるべきと考えています。
その中のいち意見として、少しでもよい気持ちで模活を楽しんで頂くきっかけになればと願っています。
それでは本編へどうぞ。
自信の作品に自信が持てない方へ
Twitterやネット上では、超絶技巧で制作されている作品や、とても素晴らしい塗装が施された作品の数々を拝見させて頂くことができます。
その様な素晴らしい作品と自分の作品を比較してしまい、自信を無くしてしまう気持ちはボク自身痛いほど分かる気がします。
自惚れかもしれませんが、もしかしたらボクの作品を観てスゴイと思って頂いている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、ボクの過去作をさらしたいと思います。
上記のエクシアは、ボクが初めて本格的に制作した作品になります。
御覧の通り説明書通りに制作し、スミ入れをしたのみの作品です。
当時¥500の安いニッパーとカッターで、指を傷つけながら制作しました。
そのため、ゲート跡はしっかり残っていますし、一部えぐれてしまっています。
シールも指で貼っているので、一部がめくれあがっています。
上記のステイメンは、ボクが初めて本格的な改造と全塗装に挑んだ作品になります。
御覧の通り筆ムラがあり、下地も透けています。
筆塗りすることに精いっぱいで、部分塗装もできていません。
今ならエナメル塗料で修正しながら部分塗装できることを知っていますが、当時はそのことも知りませんでした。
可動域を広くするための改造を施していますが、装甲を削って無理やり広げています。
そのため、内部が丸見えです。
プラ板工作もしていますが、軸もプラ板を切り出して制作しているためガタガタです。
今ならプラ棒やランナーで制作しますが、当時は思いつきませんでした。
また、宇宙世紀の機体であるステイメンに、SEED系のパーツを付けているため、シルエットがちぐはぐです。
この様に今見返すと粗しか見つかりませんが、ボクはこれらの作品が恥だとか、ガンプラをバカにしているだとかは一切思っていません。
自身を成長させてくれた愛すべき作品達だと思っています。
ボク自身、10年以上プラモデル制作を真面目に続けて、今の作品を制作できる様になっています。
Twitter等で作品を載せていらっしゃる方の中には、20~30年以上取り組まれている方や、プロの方、仕事等でデザインや制作を学ばれている方もいらっしゃるかもしれません。
それにボクは、作品の素晴らしさは作品の出来だけだとは思っていません。
今までプラモデルやニッパーにも触れたことが無かった方、時間がない中で少しでもよい作品を制作しようとされている方、人それぞれ様々な事情を抱えながらも頑張って制作された作品たち。
ボクは、皆さんが喜びながら制作されている姿や、頑張って制作された素晴らしい作品を拝見させて頂き、いつも勝手に喜びをおすそ分けさせて頂いております。
どれも素晴らしい作品ばかりです。
当然、コンテスト等に参加した場合は評価されます。
しかし、それはひとつのルールに則った評価のひとつでしかありません。
あなたの作品が劣っている訳では決してありません。
そういった意味でも、比べるべきは他者ではなく、過去の自分なのかなと思います。
ボクも過去の自分を超えるために頑張っていきます。
皆さんも、過去の自分を超えられる様に、自信を持って頑張って頂ければと思います。
心無い言葉で傷つかれてしまった方へ
作品を載せていらっしゃる方の中には、心無い言葉を投げつけられ、傷ついてしまわれた方がいらっしゃるかと思います。
しかし、その様な言葉を投げかける人は下記の様な人たちだと考えています。
・多様性を認められない人
・プラモデル制作のイロハも知らない素人
上記の人たちを否定する気はありませんが、少なくともお互い楽しく過ごす上では、距離をとりあった方がいいと思います。
そのため、「そんなことを考えている、自分とは決してソリが合わない人たちがいるんだな」と無視してしまう方がいいです。
わざわざ心を痛める必要はありません。
そう考えてる理由は下記の通りです。
多様性を認められない人
心無い言葉の中には、「このプラモデルはこの色であるべき」「合わせ目消しは必ずしなければならない」「この模型にこの設定はふさわしくない」といった言葉があるかもしれません。
この様に制作した方がカッコいい、出来るだけ史実や設定に合わせて制作したいと信念をもって制作することは素晴らしいと思います。
しかし、その信念をもって相手を傷つけることは許されることでしょうか?
もしかすると、相手にも自分が好きなものを好きになって欲しい、オススメしたいという思いで言葉をかけていらっしゃるかもしれません。
しかし、それが勧めていると感じるのか、強制されていると感じるのか、その言葉で傷つくのかは相手次第です。
突然ですが、アンコンシャス・バイアスという言葉をご存じでしょうか?
アンコンシャス・バイアスとは下記の通りです。
アンコンシャス・バイアス(unconscious bias)を御存知でしょうか。これは、日本語で「無意識の偏ったモノの見方」のことです。他にも、「無意識の思い込み」「無意識の偏見」「無意識バイアス」等と表現されることもあります。
ボクも含め、誰もがアンコンシャス・バイアスを持っているといわれています。
それ自体は問題ありませんが、自分が正義だと確信したときこそ人間が最も攻撃的になると考えています。
そのことに気付かずに相手を傷つけてはいないでしょうか?
多様性を認め合える社会が求められているこの時代、最終的に嫌な思いをするのはどちらでしょうか?
趣味といえども、趣味だからこそ、楽しく活動できたらいいなと思っています。
プラモデル制作のイロハも知らない素人
ダニング=クルーガー効果という心理現象をご存じでしょうか?
ダニング=クルーガー効果とは下記の通りです。
ダニング=クルーガー効果とは「正しく自己評価ができず、過大評価してしまうこと」です。
認知バイアスと呼ばれる心理現象のひとつで、これまでの経験・先入観・直感などが作用して実際の評価と乖離した「錯覚」のことを意味します。能力の低い人が他人の能力を認識できずに、自身の方が優れていると考え、正しい自己評価ができない非合理的な心理現象の一つです。
実は、ほんの少しだけかじっただけの素人は、専門家よりも自信満々だといわれています。
さらに、知識や経験を身に着けた方は、むしろ自信がないともいわれています。
ということは、平気で他人の作品を下手だ、あり得ない等の言葉を平気で投げかけてくる人はどの様な人でしょうか?
少しでも自身の作品を良くしよう、色々なことに挑戦しようと向上心を持っている方は、平気で心無い言葉を投げかけることはしないとボクは確信しています。
そのため、模活を楽しもう、自分の成長を刺激して頂ける方と付き合いたいと思うのであれば、心無い言葉を投げかけてくる人と付き合う必要はないのかなと思います。
おわりに
微力でも、エールを送ることができたでしょうか?
ここまで、ボクの好き勝手な主張にお付き合い頂きありがとうございます。
大層なことを書き連ねましたが、ボク自身無意識のうちに誰かを傷つけてしまっているかもしれません。
(そもそも、この主張で傷つけてしまっているかもしれませんが)
そのため、もしボクの言動で傷ついてしまった方がいらっしゃいましたら、ブロックして突き放してください。
しかし、それでもお付き合い頂ける方がいらっしゃいましたら、ご指摘の程よろしくお願い致します。
ボク自身も、驕らず、無意識の偏見に振り回されない様に善処致します。
最後に、ボクが愛してやまないポルノグラフィティの「ギフト」「ブレス」の一節を引用させて頂き終わりにしたいと思います。
どこかで僕を悪く言う声 耳を塞いでやりすごしてた
それでも聞こえる なんだ自分の声じゃないか
少しは自分にも期待してみたらどう?って
意外にうまく跳び出せるかも 想像よりもやれるかも
信じてみることが甘いかどうかなんてさ
自分の舌で舐めてみなけりゃ がっつり噛みつかなきゃ分かんない
引用元:ギフト/作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁
少年には遠回りする時間が与えられ
老人には近道を知る知恵が授けられて
どちらかを笑うことなかれ 羨むことなかれ
それぞれの道がある 誰も君の道は行けない
引用元:ブレス/作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁
それでは、皆さんも楽しいプラモデル制作ライフを!