【道具レビュー】「TAMIYA ペインティングブース」清掃方法&改造要否検討
はじめに
皆さんは塗装ブースはお持ちでしょうか?
塗装ブースがあると、スプレーやエアブラシの塗料ミストが舞い散りにくくなるため、家の中でも塗装を行うことができ便利ですよね。
ボクは塗装ブースに「TAMIYA ペインティングブースⅡ」を使用しております。
8年程度使用しており性能は十分だと感じていますが、1点不満があります。
それは清掃がめんどくさいことです。
設置しているペインティングブースを持ち出して、分解・清掃して組立・・・
この作業は何度やってもめんどくさいですね。
ボクは半年~1年程度の頻度で清掃していましたが、今後は更に制作スピードを上げる!と決意しているため、このままですと清掃頻度も増加してしまいます・・・
そこで、このTAMIYA ペインティングブースを改造して清掃を楽にすることができないか検討しました!
本記事は下記ポイントが気になる方に役立つと思います!
・TAMIYA ペインティングブースの清掃方法が分からない方
・TAMIYA ペインティングブースの改造を検討されている方
・TAMIYA ペインティングブースの清掃を楽にしたい方
それでは本編をどうぞ!
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「TAMIYA ペインティングブース」清掃方法
改造を検討する前に、そもそも清掃はどの様に実施するのか、どの程度めんどうなのかを改めてお伝えします!
清掃に必要な道具・準備
ペインティングブースを清掃するにあたり、必要な道具・準備事項は下記の通りです。
・ナイロン製ブラシ(しなりがあり、毛は長い方がよい)
・マスク
・雑巾
・プラスドライバ
・汚れてもよい服装
ナイロン製のブラシは、毛がある程度長さとしなりがある方が後述するシロッコファンを清掃する際に便利です。
ボクは百均で購入したナイロン製の小ボウキと、ナイロン製のワイヤブラシを使用しています。
清掃する際にかなりの粉塵が舞うため、マスクを着装し汚れてもよい服装で臨む方がよいです。
分解方法
道具が揃ったら、ペインティングブースを分解していきましょう!
ここでの注意点は下記の通りです。
・分解は屋外や風呂場等汚れてもよい場所で実施すること
→分解しただけで粉塵が舞い散ってしまう!
ボクの場合は分解と粉塵落としが屋外、水拭き・水洗いは風呂場で実施しています。
賃貸なので、屋外で作業する際は周囲の目を気にしながら実施しています(汗
分解は、上記写真の通り「ケーシング取付ボルト(12本)」、「ファン取付ボルト(8本)」をプラスドライバで取り外していきます。
ボルトを取り外す際は1本ずつ取り外すのではなく、1つのパーツ毎に2~3段階に分けて緩めていく方が破損リスクを抑えられます。
また、緩める順番も対角にあるボルトを取り外す方がよいですね。
清掃方法
ペインティングブースの排気ファンですが、シロッコファンという円筒に小さい羽がたくさんついたファンが使用されています。
このシロッコファンはブラシを突っ込み、羽表面の粉塵を落としていきます。
このとき、毛が長くしなりがあるナイロン製のブラシだと清掃しやすいです。
ある程度粉塵を落としたら、雑巾で水拭きしていきます。
水拭きの際はファンのモータ部に水が浸入しない様に気を付けましょう。
ケーシングは、フィルタを取り外しブラシで粉塵を落とします。
性能自体には関係ありませんが、塗料の付着が激しく汚い場合は溶剤で拭取っても大丈夫です。
内部のフィルタはある程度繰り返し使用できるため、水洗いして陰干ししましょう。
組立方法
組立は、分解と逆の手順で行います。
フィルタは上記写真の通りガイドに沿って取り付けて下さい。
この清掃作業ですが、ボクの場合は1時間程度かかります。
作業内容もめんどうなため、ブースの清掃が必要になるとその日のやる気にも影響してしまいます・・・
そこで、どうにかしてこの作業頻度を低減できないか検討しました。
「TAMIYA ペインティングブース」改造要否検討
TAMIYA ペインティングブースの改造要否について検討した結果は下記の通りです。
・吸引力向上を狙っての間仕切り取外しは、おススメしない
・下記に該当する方は改造を検討する余地あり
→分解せずに取替できる位置にフィルタを増やしたい
→吸引できる範囲がブース中心部のみになっても問題ない
マニアックな検討内容にもご興味があれば、下記項目をご覧ください。
改造要否検討
ペインティングブースの構造を簡単に説明すると上記図の通りです。
正面で発生した塗料ミストが、フィルタのある空間を通ってダクトへ排気されます。
このフィルタを清掃するにあたり、ケーシングを分解しないといけないので作業がめんどうになる訳ですね。
分解をしないで清掃できる様にするためには、ケーシング外にフィルタを増やす方法がありますが、フィルタを増やすと吸引力が低下してしまいます。
素人考えですが、間仕切りを取り外して吸引力を上げればフィルタを増やせるのではないかと考えました。
そこで、間仕切りの有無が性能にどの様な影響を及ぼすか検討しました。
間仕切りがない場合のメリット・デメリットは下記の通りです。
・間仕切りがある場合と比較して、吸引力自体は強い
・一部のフィルタ(中心部)ばかり詰まってしまう
・中心部以外で発生した塗料ミストは吸引されにくく、吹き返しが発生しやすい
間仕切りがある場合のメリット・デメリットは下記の通りです。
・フィルタ全体を通るため、急激な目詰まりが発生しにくい
・吸引力が全面に分散されるため、吹き返しが発生しにくい
・間仕切りがない場合と比較して、吸引力は低下する
改めて検討してみると、改造せずに使用した方が性能がよいです。
メーカーさんが検討した結果がこの構造のため、当然といえば当然ですが(汗
しかし視点を変えれば、間仕切りをなくすことで下記の様な特徴を得ることができます。
・吸引力自体は強くなる
→フィルタを増やしても、必要な吸引力が確保できる
・中心のフィルタばかり詰まってしまう
→詰まりを集中させることで取替対象のフィルタを絞ることができる
・中心部以外で吹き返しが発生しやすい
→中心部に向かって吹き付ければ問題なし
この検討結果をもって、清掃を楽にするための改造にとりかかりました!
「TAMIYA ペインティングブース」改造方法
改造のポイントは下記の通りです。
・間仕切りの撤去
・分解せずに取り替えることができる位置にフィルタ取付
間仕切りの撤去・内部の改造
まずは間仕切りの接続部をニッパー等で切断します。
当然ですが、プラモデル用のニッパーは使用しないでください。
間違いなく壊れます!
フィルタが取り付けられなくなるため、代わりとなる網を取り付けます。
ファンで吸引されても変形しないものであれば何でもよいと思いますが、ボクは価格・加工のしやすさから使い捨てのBBQ用網を使用しました。
ブース正面にフィルタを設置するため、ブース裏側の四隅に磁石を取り付けました。
上記改造が済めば、通常通り純正フィルタを取り付け組立てます。
外部フィルタの取付
これでブース中心部のみ吸引力が強いペインティングブースの完成です。
これだけですと改造した意味がないため、ブース中心部に食器洗いスポンジを投入しました。
更に外側には、レンジフィルタを磁石で取り付けました。
食器洗いスポンジ・レンジフィルタ共に分解せず取り替えることができるため、汚れたらすぐに取り替えることで内部のフィルタ清掃頻度を下げる作戦です。
安くてフィルタの代わりになりそうだったため食器洗いスポンジを使用しましたが、目が細かくフィルタにはかなり不向きなので、フィルタを丸めたものの方がよいかもしれません。
フィルタの種類や交換周期等は、実際に使用してみて色々と試してみようかと思います。
終わりに
TAMIYA ペインティングブースの清掃がめんどうなため、分解清掃の頻度を下げることができる様に改造してみました。
性能としては改造しない方がよいですが、ボクの様な横着ものとしては分解せずともある程度清掃できる方がよいですね(汗
まだ長期的な使用はしていませんが、吸引力自体は今のところ問題ありません。
捨てなければ間仕切りの再取付は簡単ですので、ボクと同じ悩みをお持ちの方がいらっしゃれば挑戦してみるのはいかがでしょうか?
また、塗装ブースをこれから買おうとされている方がいらっしゃれば、ボクの使用感もご参考にして頂ければ幸いです。
それでは皆さんも楽しい塗装ライフを!
【定価】¥27,280(税込み)